県指定 有形文化財
じぞうじせきでん
地蔵寺石殿
杵築市大田石丸1328 地蔵寺
県指定 有形文化財
じぞうじせきでん
地蔵寺石殿
杵築市大田石丸1328 地蔵寺
石殿は国東半島一帯のみにあります。屋根の下に、地蔵菩薩等を彫った部分があります。このようなデザインの石造物は、大分県独特のものといえます。この石殿は2基で1セットで、龕【がん】に刻まれている柱は面取り(角をなくす)をするなど、丁寧につくられています。
龕(がん)
くぼんだ場所を指します。仏像を納めている場合、仏龕【ぶつがん】とよびます。
もっとくわしく
高さは、2基とも1.3mほどです。
向かって右側は、五輪塔の火輪【かりん】などを転用し、基礎、龕【がん】、内刳り【うちぐり】の深い入母屋【いりもや】造の屋根から構成されています。基礎の背面に穴があいていますが、何を納めていたかはわかりません。龕は、正面に十王像3躯、右側面に2躯、左側面には地蔵菩薩像を彫っています。背面に像は確認できません。笠の裏に深く棰【たるき】が彫られています。
向かって左側も、同じデザインですが、笠の前面右端と背面の軒先の大半が失われています。このようなデザインの石殿は、富貴寺参道入口にありますが、それほど類例は多くありません。各部の丁寧な作りや仏の姿の刻み方から、石殿でもごく初期のものと考えられます。
龕(がん)
くぼんだ場所を指します。仏像を納めている場合、仏龕【ぶつがん】とよびます。
内刳り(うちぐり)
仏像を制作する時、乾燥によるヒビ割れ防止や軽量化等のため、像の内側にあたる部分を削り出すこと。
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指定年月日 平成 3年3月26日 -
記号番号 建第189号 -
種別 建造物 -
所有者 地蔵寺