県指定 名勝
ふじかわちけいこく
藤河内渓谷
佐伯市宇目大字木浦内
県指定 名勝
ふじかわちけいこく
藤河内渓谷
佐伯市宇目大字木浦内
この渓谷は、滝や円形の穴(甌穴【おうけつ】)、溝のようになった地形が特徴で、清流が長い年月をかけて刻んだ風致【ふうち】景観を見ることができます。春の新緑や秋の紅葉の時期には美しい風景を楽しむことができます。
もっとくわしく
祖母・傾山系の夏木山や木山内岳を背後に、北川の支流にあたる桑原川の上流の渓谷で、水源の観音滝から藤河内集落までの分流をあわせた約8kmの範囲にあたります。観音滝は、高さ約77mの落差があり、飛瀑に加えて、花崗岩の赤色の壁面との対比が美しい滝です。また、冬には、滝や壁面が凍り、朝日に輝く氷壁となった壮観な景観が見られます。
渓谷のいたるところに花崗岩が浸食作用を受けてできた瓢箪【ひょうたん】状や臼状、渦巻状を呈する甌穴や溝状の樋があり、並松谷の千枚平や夏木谷の吐合付近に集中してみられます。また、千枚平やあけぼの平とよばれる岩盤が平坦になっている場所もあり、清流が長い年月をかけて刻んだ風致景観を見ることができます。
流域には、ブナやカエデなどの林が広がり、アケボノツツジやシャクナゲなども混生しています。春の新緑やツツジの開花時期、秋の紅葉時期には、四季の変化に富んだ景観を楽しむことができます。
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指定年月日 昭和34年3月20日