国指定 史跡
さとかんがいせき
里官衙遺跡
大分市大字里
国指定 史跡
さとかんがいせき
里官衙遺跡
大分市大字里
大分市東部の大野川と丹生川【にゅうがわ】に挟まれた台地上に立地する飛鳥時代~奈良時代の役所跡です。「コ」の字状に規則的に配置された大型建物がみつかっています。
もっとくわしく
里官衙遺跡は、大分市東部の大野川と丹生川【にゅうがわ】に挟まれた標高42mの城原台地上に立地します。文献史料によれば、古代において城原台地周辺は、海部郡【あまべぐん】の佐井郷【さいのさと】にあたります。発掘調査によって、7世紀中ごろから8世紀前半にかけての掘立柱建物跡【ほったてばしらたてものあと】や竪穴建物跡【たてあなたてものあと】等が検出されています。なかでも7世紀末~8世紀初頭には、複数の大型掘立柱建物群が「コ」の字状に配置され、中央には中心的な建物が配置された空間となり、海部評【あまべのこおり】の役所と考えられています。8世紀前半にこれらの建物が廃絶し、小規模な掘立柱建物群や倉庫群が展開するなど、奈良時代に入って徐々に西方の城原地区へと官衙としての機能が移転したと考えられます。このように里官衙遺跡は、古代における地方官衙の成立と展開を知る上で重要です。
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指定年月日 令和3年11月10日 -
管理団体 大分市