国指定 天然記念物
だいせんざんのみやまきりしまぐんらく
大船山のミヤマキリシマ群落
国指定 天然記念物
だいせんざんのみやまきりしまぐんらく
大船山のミヤマキリシマ群落
大船山の山稜および西側山腹一帯にわたり、標高ほぼ1,000メートル以上にひろく分布します。ミヤマキリシマは九州特有の植物です。5月から6月に一斉に開花し、山頂一帯に広がる姿はとても美しく、県内外から多くの登山客が訪れます。
もっとくわしく
ツツジ科ツツジ目
ミヤマキリシマはツツジ科の小低木で、霧島山・えびの高原のほか、阿蘇山、九重山、雲仙岳、鶴見岳など九州各地の高山に分布しています。丘陵地の尾根から火山山頂帯の風衝地【ふうしょうち】に群落をつくる九州地方特有の植物です。風衝地とは山頂や尾根で強風が吹き付ける地帯のことで、ミヤマキリシマは過酷な自然条件に耐えて植生する植物の一つです。高さは1〜2m程度、枝は根元から横にはうように分かれてこまかく枝分れしています。花はやや小型ですが、株をおおう程に多数群れ咲き、上が広く、下がすぼまる漏斗状【ろうとじょう】で径2〜3㎝、紫紅色が多いですが、朱色や白色もあります。大船山では発達して大群落を形成しています。
とくに、5月下旬からの開花期における大船山(標高1,786m)の段原一帯と、平治岳(標高1,643m)の大群落は美しく、九州山頂帯を代表する群落です。
-
指定年月日 昭和36年9月2日 -
所有者 農林水産省