うさじんぐうしゃそう
宇佐神宮社叢
宇佐市南宇佐 宇佐神宮
うさじんぐうしゃそう
宇佐神宮社叢
宇佐市南宇佐 宇佐神宮
社叢は、神社の境内の林のことです。宇佐神宮の境内のうち、上宮【じょうぐう】周辺の一帯の森は常緑広葉樹【じょうりょくこうようじゅ】のイチイガシなどが生えています。宇佐神宮の社叢は、原生林に近い状態を維持している場所として貴重です。
もっとくわしく
宇佐神宮社叢は、常緑広葉樹【じょうりょくこうようじゅ】のカシ類では最も低地に成立し、宇佐地方に広く分布していた代表的な照葉樹林(シイ・カシ・クスノキなどの常緑広葉樹を主とする樹林)と考えられるイチイガシ群集を形成しており、宇佐地方の低標高地を代表する原生林に近い状態の自然植生がまとまってみられる場所です。
宇佐神宮社叢は、大部分がイチイガシとクスを主とする常緑広葉樹林で自然状態をよく保っています。森林の内部はいろいろな高さの木や草が一緒にいることがわかります。このような森のつくりを「階層構造」といい、地表からの高さによって、高木層【こうぼくそう】、亜高木層【あこうぼくそう】、低木層【ていぼくそう】、草本層【そうほんそう】などに分けられます。宇佐神宮の社叢は森林の階層構造も良く分化しており、それぞれの階層に特有の植物が生育し、宇佐神宮社叢はイチイガシ群集の特徴を全て備えた典型的な林であると考えられ、現在でも良好な状態を保っています。その他、宇佐神宮社叢を構成している主な樹木の大きさや個体数等をみても、社叢の規模の大きさと歴史の古さを感じることができ、また、宇佐神宮社叢は市街地に隣接した場所にありながら、原生林に近い状態を維持している場所であり大変貴重です。
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指定年月日 昭和52年4月12日 -
所有者 宇佐神宮