県指定 有形文化財
わさだくにさきとう
早田国東塔
豊後高田市香々地
県指定 有形文化財
わさだくにさきとう
早田国東塔
豊後高田市香々地
国東半島一帯には、独特のデザインの石塔があります。「宝塔」という石塔をもとにしたもので、「国東塔」とよばれます。この塔は、つくられた年がわかる大型の国東塔で、国東塔の歴史を知る上で基準となる塔のひとつです。
もっとくわしく
高さ298㎝の大型の国東塔です。塔の先の相輪【そうりん】は、後に補修されたものです。
塔身【とうしん】に、仏の種子【しゅじ】と暦応2年(1339)の年号、そして「大願主沙弥實道」と刻まれています。この「實道」は、記録から地元の荘園【しょうえん】の公文【くもん】という職【しき】をつとめた人物であることがわかります。つくられた年とともに、塔をたてた人が具体的にわかる点でも、貴重な文化財です。
種子(しゅじ)
仏を梵字1文字で表現したものです。
荘園(しょうえん)
簡単にいえば、寺社・貴族の所有地です。平安時代から、各地で生まれました。
以後、室町時代後半に至るまで、日本の社会や経済のしくみを形づくる基盤となりました。
職(しき)
土地や組織を支配する役職をいいますが、税金等を手にする権限もさします。
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指定年月日 平成31年3月12日 -
記号番号 建第219号 -
種別 建造物 -
所有者 個人