もくぞうしゃかにょらいざぞう
木造釈迦如来坐像
国東市国東町大字富来浦238 萬弘寺
もくぞうしゃかにょらいざぞう
木造釈迦如来坐像
国東市国東町大字富来浦238 萬弘寺
髪の毛を高く結い上げ、菩薩像【ぼさつぞう】のようです。ただ、左手はヒザの上、右手は胸の前で、手のひらをひろげています。これは如来の手の形です。この像は、釈迦が悟りを開く前の姿を表現したともいい、「宝冠釈迦」【ほうかんしゃか】などとよばれる像です。
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寄木造【よせぎづくり】
寄木造(よせぎづくり)
仏像を木でつくる時の制作技法で、全身をいくつもの部材にわけて制作するもの。
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玉眼【ぎょくがん】
玉眼(ぎょくがん)
仏像をつくる時、人間のように眼が光るよう工夫された技術です。眼のかたちをくりぬき、裏側から水晶のレンズをいれます。レンズの裏側から黒目を描き、白い紙をいれてつくります。平安時代後半にうまれた技術です。
もっとくわしく
髪の毛を高く結い上げ、目には玉眼【ぎょくがん】の技法が使われています。よくみると、爪も表現されています。まさに、仏像を生きているような姿にしたいという思いがうかがえます。もとは、頭に宝冠【ほうかん】がありましたが、いまは失われています。このような姿は、華厳経【けごんきょう】というお経に説かれている釈迦の姿で、華厳の釈迦あるいは宝冠釈迦とよばれます。
像の内側に墨書で年号などが記されており、それによると、文和3年(1354)に富来忠茂【とみくただしげ】らの発願【ほつがん】によってつくられたことがわかります。
ヒノキを使った寄木造【よせぎづくり】で、像高【ぞうこう】は65.0cmです。
寄木造(よせぎづくり)
仏像を木でつくる時の制作技法で、全身をいくつもの部材にわけて制作するもの。
玉眼(ぎょくがん)
仏像をつくる時、人間のように眼が光るよう工夫された技術です。眼のかたちをくりぬき、裏側から水晶のレンズをいれます。レンズの裏側から黒目を描き、白い紙をいれてつくります。平安時代後半にうまれた技術です。
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指定年月日 昭和51年3月30日 -
記号番号 彫第59号 -
種別 彫刻 -
所有者 萬弘寺