くすぎゅうせきぞうごじゅうのとう
楠木生石造五重塔
大分市下戸次
くすぎゅうせきぞうごじゅうのとう
楠木生石造五重塔
大分市下戸次
石で造られた五重塔【ごじゅうのとう】です。四仏の種子【しゅじ】が彫られています。 基礎の石には、延文5年(1360)に平左近允幸広が造ったことが刻まれています。高さは3.3mあり、県内でも大きな規模の五重塔です。
種子(しゅじ)
仏を梵字1文字で表現したものです。
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種子【しゅじ】
種子(しゅじ)
仏を梵字1文字で表現したものです。
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金剛界【こんごうかい】
金剛界(こんごうかい)
密教でいう、世界の見取り図のひとつです。9つの区画にわかれ、上の段の真ん中の区画に、大日如来が1体だけ、その他にはたくさんの仏がいます。大日如来の姿は、胸の前で左手の人さし指を立てて、右手で握っています。忍者のようです。こうした両手のしるしを智拳印【ちけんいん】といいます。
もっとくわしく
この石造五重塔【ごじゅうのとう】は、近くの庵跡【あんあと】にあったといわれています。移転の際に塔下から多数のー字一石が出土したと伝えられています。相輪【そうりん】が欠失し、笠のー部に欠損がみられます。
軸部には金剛界【こんごうかい】四仏の種子【しゅじ】が彫られています。 基礎4面に彫られた銘文から延文5年(1360)に施主平左近允幸広によって造立されたことが分かります。さらに法華経【ほけきょう】見宝塔品【けんほうとうほん】に関する銘文もあり、宝塔と意識されていたことも分かります。石工名は不明ですが、この時期を代表する玄正とする説もあります。総高330㎝です。
種子(しゅじ)
仏を梵字1文字で表現したものです。
金剛界(こんごうかい)
密教でいう、世界の見取り図のひとつです。9つの区画にわかれ、上の段の真ん中の区画に、大日如来が1体だけ、その他にはたくさんの仏がいます。大日如来の姿は、胸の前で左手の人さし指を立てて、右手で握っています。忍者のようです。こうした両手のしるしを智拳印【ちけんいん】といいます。
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指定年月日 昭和34年3月20日