県指定 有形文化財
せきどう(はやおばるせきどう)
石幢(早尾原石幢)
豊後大野市朝地町上尾塚
県指定 有形文化財
せきどう(はやおばるせきどう)
石幢(早尾原石幢)
豊後大野市朝地町上尾塚
石幢の「幢」という漢字には、「はた」の意味があります。すると、石幢は石でつくった「はた」ということができ、その「はた」の形が、この石幢の形です。図にあるように、大分県のほとんどの石幢は、笠の下に仏さまを刻んだ龕【がん】があり、この石幢は、石でつくった「はた」という石幢の文字が示す形を伝えるものといえます。
龕(がん)
くぼんだ場所を指します。仏像を納めている場合、仏龕【ぶつがん】とよびます。
もっとくわしく
この石幢は、高さは2.04m余りで、自然石の土台の上に、下から基礎、八角形の竿、笠、宝珠のパーツからなります。
竿の各面は板碑の形をし、それぞれに種子【しゅじ】や銘文【めいぶん】が彫られています。銘文によれば、この石幢は一字一石塔【いちじいっせきとう】であったことがわかります。一字一石塔は、法華経【ほけきょう】の経文の文字1つを小石1つに書き、それらを埋めたところに建てた塔です。
種子(しゅじ)
仏を梵字1文字で表現したものです。
銘文(めいぶん)
石塔や仏像の内部、工芸品などに記された、年号や制作者の名前、その文化財をつくる理由や願いを記した文章(願文【がんもん】)などをいいます。
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指定年月日 昭和32年3月26日 -
記号番号 建第4号 -
種別 建造物 -
所有者 個人