県指定 天然記念物
ながさきばなのかいしょくどうけつ
長崎鼻の海蝕洞穴
豊後高田市見目
県指定 天然記念物
ながさきばなのかいしょくどうけつ
長崎鼻の海蝕洞穴
豊後高田市見目
海蝕洞穴は、波によってつくられた海岸の洞穴です。「海蝕」は「海食」とも書き、「海食洞【かいしょくどう】」や「海食洞窟」などともいいます。海食洞は、波によってつくられた切り立った崖(海食崖【かいしょくがい】)のうち、より軟らかな岩石の層や割れ目などが、さらに波などで削られたものです。
もっとくわしく
長崎鼻は、国東半島の北西部に位置する岬です。
長崎鼻の海蝕洞穴は、凝灰角礎岩【ぎょうかいけくれきがん】(火山灰と火山礫からなる岩石)がはげしい波浪によって、より軟らかな火山灰の部分から浸食されてつくられました。およそ400mの間に、大小さまざまな形の洞穴や、岩壁が貫通してトンネルのようになった洞門【どうもん】があります。
長崎鼻には、7世紀に活躍したといわれる役行者【えんのぎょうじゃ】がまつられ、行者窟【ぎょうじゃくつ】ともよばれます。このように信仰の場ともなったことは、岩が削られ、海とつながるような、人間の想像をこえた風景の所は、聖なる場所と意識されたためと考えられます。
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指定年月日 昭和38年2月15日 -
記号番号 天第41号 -
種別 天然記念物 -
所有者 豊後高田市