県指定 有形文化財
りゅうずいせきしゅつどあみぶくろ
龍頭遺跡出土編袋
大分市牧緑町1-61 大分県立埋蔵文化財センター
県指定 有形文化財
りゅうずいせきしゅつどあみぶくろ
龍頭遺跡出土編袋
大分市牧緑町1-61 大分県立埋蔵文化財センター
杵築市山香町大字野原の龍頭遺跡で出土しました。この編袋は、ツルやイヌビワという植物で編んだもので、食べ物を保存しておく貯蔵穴【ちょぞうけつ】に入っていました。出土した状況からイチイガシ(どんぐり)を運んだ後に、捨てられたようです。
もっとくわしく
この遺物は、杵築市山香町大字野原にある龍頭遺跡で、縄文時代後期の貯蔵穴【ちょぞうけつ】から4点出土しました。編袋は網目編みと呼ばれる手法で、3点はツル植物で1点はイヌビワ属を使っています。大きさは最大で52㎝ほどのもので、最小のものは22㎝ほどです。
貯蔵穴は、木の実の長期保存やあく抜きのために、低湿地の湧水を利用しました。この貯蔵穴には、405gのイチイガシ(どんぐり)が入っていました。編袋は保存のためではなく、イチイガシを運ぶ袋として使われ、そのまま捨てられたようです。植物で編んだ編袋は、現代まで残らないことが多いですが、貯蔵穴の中にあったことで、とても良い状態で残っていたようです。このような事例は珍しく、縄文時代の食生活やなどを知るうえで重要な資料といえます。
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指定年月日 平成28年2月22日 -
記号番号 考第35号 -
種別 考古資料 -
所有者 大分県